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思いがけずわが子が未熟児で生まれてしまい戸惑っているところに、未熟児網膜症の眼底検査が始まると毎回の検査結果に一喜一憂してしまうと思います。我が家では一卵性の双子の娘たちが29週の早産で生まれ、生後3週間で眼底検査が始まりました。

未熟児網膜症について

子どもが未熟児で生まれたら避けて通れない未熟児網膜症。いったいどんな病気なのでしょうか。

未熟児網膜症とは

 

赤ちゃんの網膜の血管は在胎36 週頃に完成します。予定日より早く生まれた場合は、網膜の血管は途中までしか伸びていません。血管の伸びが途中でとまってしまい、血管が枝分かれしたり、眼の中心にむかって立ち上がったりと、異常な発達をすることがあります。これを未熟児網膜症といいます。生まれたときの体重が1,800g 以下、在胎週数34 週以下とハイリスクがある場合は、眼科医による眼底検査を受ける必要があります。発症率は出生体重1,500g 未満で約60%、在胎28週未満ではほぼ100%です。

予後について

 

網膜症が発症しても自然に治った場合は視力への影響はありません。ただし、予定より早く生まれた赤ちゃんは近視や乱視といった屈折異常のためにピントが合いにくかったり、視線が合わない斜視という状態を合併することがあります。さらに脳内出血や脳室周囲白室軟化症といった脳の疾患をもっていることもあるために、視力の発達が妨げられることがあります。定期的な眼科検診をお勧めします。
治療が必要なほどの網膜症になった場合は、その程度によって視力がどこまで伸びるかが異なります。物を見る中心である黄斑部が障害されなければ、日常生活や学習に困らないくらいの視力になりますが、近視になることが多いので幼少時から眼鏡が必要になるかもしれません。網膜剥離を起こしたり、黄斑部にまで病変が及んだ場合は、高度の視力障害をきたします。そのため長期にわたり定期的に眼科で診察を受ける必要があります。

我が家の場合

我が家の双子は、在胎29週4日で生まれ、体重は1200グラム台と1400グラム台でした。


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初めての検査

最初の眼底検査が始まったのは、生後3週間、修正32週のときでした。先生から目の検査があると言われる前から、自分でいろいろネットで調べてしまい、不安ばかり募っている状態でした。そんな初めての眼底検査の時の日記があります。

昨日初めての眼底検査があり、今日は結果を聞くのにドキドキしながら面会に向かった。
ちょうど先生が処置(貧血のための薬の注射)のためにいて、昨日の目の検査は
「問題ありませんでした。次は2週間後です。」の一言。
超心配していたのにあまりにさらっと言われたので拍子抜け。もちろんもう少し詳しい説明を
してもらったけど、なんかやっぱり心配して損だったかも。

未熟児網膜症と言って、早産にはつきものの病気らしく、自然治癒することも多いみたいだけど、
いろいろネットで調べちゃってとても心配になってしまった。
やっぱり症状はケースバイケースだし、ネットの体験談がうちの場合にあてはまる可能性は
まったく未知数だし、先生から前もって脅されていたわけでもないのに勝手に調べて心配してた、
って感じになってしまった。

心配したって結果が変わるわけでもないし、やっぱりあんまり先走ってネットで調べるのも
よくないなぁなんて思う。

早産の母乳は目の発達も促すらしい。
このまま正常に発達してくれるとよいのだけど。

眼底検査は一度きりで済むのかと思っていたのですが、初回は生後3週間で始めるのがベストで、それから血管が一定の場所まで伸びきるまで経過観察が続きます。もちろん、症状が重い場合は治療に入るのですが、うちの場合は最後まで経過観察のみでした。

今度こそ最後だ。退院後も続く経過観察



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GCUを退院したのは修正37週の時でした。入院中に3度の検査がありましたが、特に詳しく状況を知らされることもなく、まだ血管が伸びきらないという状況でした。ちなみに、眼底検査中は面会することができません。小さな赤ちゃんを押さえつけて泣き喚く姿を親に見せない配慮なのでしょう。検査後は目が赤く腫れていてかわいそうに思ったものです。

退院後に双子を連れて眼下を受診するのは本当は避けたかったのですが、退院するまでに血管が伸びきらなかったのでしかたありません。

結局、ひとりは退院後、修正39週の検査で無罪放免となりました。

しかし、もうひとりは、修正39週、42週、44週と続き、48週(生後4か月半、修正2か月)でやっとOKをいただきました。先に検査をクリアしたのは、出生体重が軽いほうで(1200グラム台)、検査中に看護師さんが「やっぱり体重は関係ないのねぇ」という声が聞こえたりしました。なかなかクリアできなかった子は、「次で終わると思います」が続き、本当に心臓の縮むような思いでしたが、境界が膨らんで血管が伸びるのをストップしたあと、自然治癒で境界がなくなり、血管が伸びて行ったようです。

幸い、途中で手術することもなく、2人とも自然治癒しました。ただし、未熟に生まれた子どもは近視になりやすいため、学齢期には注意が必要だという説明を受けました。私自身は大人になった今でも裸眼で過ごしているので、我が子が目が悪くなりやすいというのはショックではありますが、未熟に生まれなくても近視になる子どもはたくさんいると思うので、その辺は未熟に生まれたことを過度に悲観する必要もないと考えています。

ネットの情報にばかり惑わされないで

経過観察中はいろいろネットで調べて、悲観的になったり悶々とした日々を送ることになってしまいますが、あまり鵜呑みにせず、心配なことは主治医の先生に聞くのがいちばん確実です。在胎何週だったからどうとかいうことも言えませんし、我が家の一卵性の双子でも経過は違うので、やはりケースバイケースとしか言えません。29週で生まれても無事に経過観察だけで済んだ例もある、というだけのことです。うちの場合も、結論から言えば、ネットで検索など一切せずに、先生のお話だけ聞いていれば、「なんだかよくわからないけど、大丈夫だったみたい♪」程度で済んでしまったこととも言えます。あまり先走って悲観的に想像せず、その場その場で起こったことに対して淡々と向き合っていくのがいちばんいいのかなぁと個人的に思います。


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